
希望の吐息
読むと、不思議と身体がほぐれ、呼吸が深くなる体験型の小説
どんなことでも滑らかに、浮いたように、いつでも動ける構えができているかどうかが大切です。
「生きることは、息を長く吐くことなんですよ」
(本文より)
トラックの運転手をしている主人公。
毎日長時間労働で疲れ切っており、同僚たちはパチンコかキャバクラにばかり行っている。
ある日の帰り道、テニスコートでテニスをする人々が目に入る。
老若男女も上手い下手も問わずに、テニスを楽しんでいる人々。
特にコーチが明るい人で、生徒への声かけもしっかりしている。
主人公は、昔はインターハイの優勝候補とすら言われていたが、
テニスと縁を切った生活をして久しい。
コーチの姿を見ながら、自分はなぜこうなれなかったんだろうと思いつつ、帰宅する。
家では長くうつ病を患っている妻が眠っている。
夫の帰宅に目を覚ました妻だったが、「寝ていて。今ご飯作るから」という夫。
夫婦二人で支え合って生きてきた。
ある日会社で開かれたメンタルトレーニングの講座で、
この間見かけたテニスコーチに会う。
そして、彼と出会ったことで主人公は変わっていく。
…いや、もとに戻っていくというのか。出た息が肺の中に入っていくように…
主人公と主人公のパートナーは、ゆっくりと再生していく。
最近肩や背中が凝っている人、呼吸が浅くなっている人、
何も気にせずに深くため息をつけない人、
ゆっくり誰かの手を握ったり、なでたり、抱きしめたりしていない人。
現代に生きる、多くの吐き出せていない人へ。
書籍データ
- タイトル
- 希望の吐息
- 著者
- ルンルン
- 価格
- 1320円(税込)
- 判型
- 四六判 64ページ ソフトカバー
- 発売日
- 2023年4月17日
- ISBN
- 978-4-434-31917-4
著者:プロフィール
ルンルン
プロテニスコーチ・研究者
1967年長崎県生まれ。
テニスコーチとして、年間千名以上の生徒を指導する中、15年前より本格的にテニス・仕事・日常に役立つ心身相関の自然体の構えについて探求してきた。
2015年~2018年にかけて、原因不明の自律神経系の不調に悩んだ時、
東洋思想に出会い体質改善に努める中で、動きの中で全身を連動させるツボを発見し、科学的根拠だけでは解明できないことも受け入れ、現場に役立つ研究を続けている。
大学教員を経て、この分野では唯一プロテニスコーチと研究の二役をこなしている。
「ルンルン」は妻が好きな縫いぐるみの名前です。
1967年長崎県生まれ。
テニスコーチとして、年間千名以上の生徒を指導する中、15年前より本格的にテニス・仕事・日常に役立つ心身相関の自然体の構えについて探求してきた。
2015年~2018年にかけて、原因不明の自律神経系の不調に悩んだ時、
東洋思想に出会い体質改善に努める中で、動きの中で全身を連動させるツボを発見し、科学的根拠だけでは解明できないことも受け入れ、現場に役立つ研究を続けている。
大学教員を経て、この分野では唯一プロテニスコーチと研究の二役をこなしている。
「ルンルン」は妻が好きな縫いぐるみの名前です。
人が創作をする、小説を書く根源が描かれていると思いました。
アジア人として、東洋思想ももっと学んでみたいと思いたくなります。
こちらで描かれている呼吸法、ぜひ生活に取り入れられてはいかがでしょうか。
きっと心も呼吸も軽くなり、目の前の風景が異なってみえるかもしれません。
ぜひ、この小説の扉を開けてみてください!