絵本のページ数は?サイズは?「塗り足し」って何? 出版前に知っておきたい絵本のルール
絵本の出版を考えている方に向けて、出版前に知っておきたい絵本のルールをいくつか紹介します。
出版に最適なページ数は?
印刷は、大きな1枚の紙に8ページ分をまとめて行います。
そのため、絵本のページ数は8の倍数となる24・32・40・48から決めてください。
本を開いて最初のページである扉を1ページ目として数え、著者名や発行日などを記載する奥付が最後のページになるようにつくります。
原画のサイズと紙選び
本のサイズより1.2倍以上大きな紙に描いてください。
デザインの際に原画を縮小して使うと美しく仕上がるため、大きめに書いていただくのがベストです。
また、印刷時にはロール型の機械を使うため、紙が厚すぎるとスキャンができませんので注意してください。
絵を描くときの注意点は?
印刷時のズレを想定し、原画を描く際は実際に本になる範囲より3mmほどはみ出して色をつけてください。
これを「塗り足し」と言います。
また、見開きの絵を描くときは、本を開いたときの綴じ部分(ノド)に絵の大事な部分がこないように気をつけてください。
文字はどのように入れるの?
絵本の文字はデザイナーが入れます。
Word文書などのテキストデータで、絵とは別にして提出してください。
印刷の色について
印刷は、C(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色を組み合わせて、原画に近い色を出します。
蛍光色は特色インクを追加しないと再現することができません。
もし、「この画材は印刷で綺麗に色が出るの?」など心配があれば、ぜひご相談ください。
「見返し」も絵本表現の一部
見返しは、表紙といちばん最初の1ページ目、最後のページと裏表紙をつなぐ紙のことです。
基本的には1色で表現しますが、ベタ塗りにしたり、包装紙のように柄を散りばめたり、前後で対になる絵にしたりなど、ここでも工夫や遊び心を発揮することができます。
絵本の制作時に出版を意識すると、出版までの道のりがスムーズになり、全体を俯瞰することができたりクリエイティブなところに目を向けることができます。
ぜひ参考にしてください。